この春で社会人7年目を迎えました、るっちです。
僕は建築系の卸(正確にはメーカー商社)に勤めてまして、入社以来営業職に就いています。
仕事としては営業の他にも、小規模な工事を請けて現場管理をすることも多いです。
大学時代は建築には全く関係ない学部だったので、知識ゼロの状態でこの業界に入ってしまいました。
なにせ建築の基本や業界地図を知らなかったので、毎日が新しい発見・知識の連続です。
「建築」と一口に言っても工事は28種類もあるので、ゼネコンでもない限りその全ての見識を身につけることは難しいです。
しかし普段の仕事のなかで、他工事との絡みが出てくるのは毎度の事。
入社して6年が経ちましたが、自分が知らないから損することだって多々あります。
「自分の分野以外のことも知りたいなぁ」
「業界全体を俯瞰的に知りたいなぁ」
と漠然と思っていました。
そんなときに出会ったのがコチラ。
就活生向けなので「自分が読んでも仕方ないか…」と思いながら手に取りました。
が、読んでビックリ!!
自分の知りたかった「業界全体」のことや設計事務所の区分や仕事内容、あらゆるジャンルのメーカーついて網羅されていました。
僕の様に建築の経験がないままこの業界に入った方や、経験の浅い方には特におすすめです。
『建築学生の就活完全マニュアル』について
本書の要約
- 建築業界の状況
- 建設業に携わるプレイヤー(企業)の解説
- 就活生向け合格のノウハウ
- 資格について
以上の4つの章から構成されています。
本書を監修しているのは、建築・不動産分野の予備校である総合資格学院。
著者は建築家である星裕之さんです。
特に参考になる箇所
4つの中で最も参考になるのが第2章の「各プレイヤーの解説」です。
(本書では「建築・建設業界を知る」という名称になっています)
設計事務所の分類から始まり、不動産業界、ゼネコン、サブコン、ハウスメーカー、建材メーカー、住設メーカー、建設コンサルタントなど、ここには書ききれない程の内容がてんこ盛りです。
本書は全部で227ページですが、そのうち146ページがこの章に割かれています。
もう少し具体的に見てみましょう。
本書の優れている点
各企業のまとめが素晴らしい!
第2章では様々な企業を、売上高や社員数などのデータと合わせてジャンルごとに掲載しています。
これが本当に役に立つ!
一部ご紹介しましょう。
- 組織設計事務所まとめ
- 不動産デベロッパーまとめ
- スーパーゼネコン、準大手ゼネコン、中堅ゼネコンまとめ
- 都道府県別の地場ゼネコンまとめ
- ハウスメーカーまとめ
- リフォーム会社リスト
- 住設・建材メーカーまとめ
普段耳にする企業や取引先も多く掲載されており、
「この会社、こんなに大きかったのか」
「業界では3番手くらいなんだなぁ」
といった新たな発見がありました。
なかには「この企業は〇〇から派生した」といった歴史にも軽く触れているものもあり、素晴らしいと思います。
より詳しい情報を知りたいときにどうしたら良いかが掲載されている
これも非常に良い点だと思います。
前述のように本書には多くのまとめリストが掲載されていますが、
「もっと詳しく知りたい!」
と思った時に、どこにアクセスすればよいかがURL付きで載っています。
- 工務店団体リスト
- 設備設計事務所リスト
などはその一例。
また設計事務所の解説ページではこう書いてあります。
なお、主要事務所の同行および売上高は毎年9月頃に発売される『日経アーキテクチュア』で特集が組まれています。また、各社の作品は『近代建築』や『建築ジャーナル』、『建築画報』などにまとめられているので、事前にチェックしてください。
引用:『建築学生の就活完全マニュアル2019-2020』より
『日経アーキテクチュア』の存在を知らなかった僕には有難い情報でした。
おわりに
建築業界全体について、ざっくり理解するためには本書は最適な本です。
特にまとめリストが優秀だったので、建築業界のみなさんは是非一読をおすすめします。
業界内での自分の立ち位置を知り、より詳しく建設業を知るキッカケになれば幸いです。
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