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『シャーマンキング』における小山田まん太とは何者なのか?

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まん太って必要なの??

『シャーマンキング』を読んだことがある人なら、一度はそう思うのではなかろうか。

特に物語後半、ハオとの戦いが熾烈を極めるにつれて彼の存在感が薄れてしまうのは仕方がありません。

それでも語り手として、最終話までしっかり登場する小山田まん太。

彼は『シャーマンキング』にとってどんな存在だったのでしょうか?

 

 

小山田まん太とは

まずは、まん太について知りましょう。

プロフィール

身長80cmの、いたってふつうの人間。

シャーマンではないが霊視は可能で、葉の初めての人間の友達でもあります(霊も含めた初めての友達はマタムネ)

父は小山田カンパニー(電子機器メーカー)の社長なので、とてもボンボン。

持ち前のツッコミ力の高さは、作品内でも一二を争います。

作品内での行動

第1話から葉の友達として、ずっと葉の隣で成長を見守ります。

シャーマンファイト本選にも自家用ジェットで駆けつけるのだ。

その後はメイデンとアナホルのゴタゴタに巻き込まれて死にかけますが、ポンチの活躍でなんとか生存。

ムー大陸編ではアンナと共に乗り込みますが、ハオのシャーマンキング化により一度死亡。

最期は葉たちと一緒に魂のコミューンでハオを見守ります。

その後はアメリカの大学でシャーマンと経済について学び、オヤマダロジスティクス(おそらく小山田カンパニーの物流会社)にCEOとして就任しています。

 

なぜ葉の友達なのか?

小山田まん太は、葉にとって初めての人間の友達。

幼いころから鬼の子として恐れられ、いつも独りぼっちだった葉にとって、まん太はかけがえのない存在なのです。

そんなまん太を友達だと葉が感じたのは、「霊を見ることができる人間に悪い奴はいない」という麻倉葉明の教えがあります。

オイラのじいちゃんが言ってた

霊を見ることが出来る人間に悪い奴はいないって

だからあの夜霊を見たお前にはオイラの秘密を教えたんだ

友達だからな!

引用:『シャーマンキング』第1廻「幽霊と踊る男」より

作品内では、シャーマンである葉と対比して一般人であるまん太を登場させることで、読者へシャーマンをわかりやすく説明するのに一役買っていますね。

『シャーマンキング』が連載されるまで、「シャーマン」なんて子供が知っているような言葉ではありませんでしたから。

しかしそれだけがまん太の役割ではありません。

 

 

まん太の存在意義:葉が戦う理由

シャーマンファイト・イン・トーキョーでのファウストⅧ世との戦い。

作品内で最も小山田まん太の存在意義が発揮されたのは、ここでしょう。

巫力切れが危ぶまれる中で、刀の切先に巫力を集中させることでなんとか乗り切る葉。

シャーマンキング特有の「知恵を絞った戦い」で読者をワクワクさせてくれました。

それでも敗北する葉。

これが心の底から「シャーマンキングになりたい」と思うきっかけとなりました。

それまではただ「ユルい」印象が強かった葉ですが、この戦いでより一層頼もしくなりました。

よってまん太は、葉が戦う理由を自覚するために必要不可欠な存在だったと言えます。

 

おわりに

『シャーマンキング』での小山田まん太の最新の活躍は、紙の単行本35巻にて描きおろされた「DAY AFTER MAIZE」です。

オヤマダロジスティクスCEOとなったまん太が、民芸学者である万田院光に師事して作成されたとされるシャーマンキング番外編、それがDAY AFTER MAIZE。

五人の戦士のその後について触れられていますので、ぜひ読んでみてください。

先述したファウストⅧ世との戦いのあと、まん太は木刀の竜とのベストプレイスを探す旅にて「自分のやりたいこと(ベストプレイス)はシャーマンに関わることなんだ」と発見するシーンがあるのですが、こうしてしっかりシャーマンに関わって生きていることに感動しました。

最新作『SHAMANKING THE SUPER STAR』では未だ登場はなく、作品における語り手役をハオに奪われてしまったまん太ですが、きっとどこかで登場してくれるでしょう。

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