シャーマンキング最終話にて蘇生された五人の戦士について、その後の足跡がついに公式に語られました。
詳細はシャーマンキングKC完結版の紙版、または少年マガジンエッジ2021年10月号に掲載された「DAY AFTER MAIZE」にて確認できます。
今回は彼らの行動を簡単にまとめた後に、その共通点について考察してみます。
麻倉葉
葉は相棒の阿弥陀丸、妻のアンナとともに世界各地へ旅立ったようですね。
DAY AFTER MAIZEを要約
- アンナと共に紛争地域へ
- スピリット・オブ・アースの重力と自身の浄の力で敵兵火力無効化
- 交渉を求めて成功させる
交渉内容について
DAY AFTER MAIZEでは、葉とアンナの交渉の具体的な内容までは語られていません。
おそらく各地で紛争を起こしている当事者たちと葉・アンナが交渉したのでしょうから、その内容は「紛争を今すぐやめてほしい」ということでしょう。
葉たちがいなくなった途端にまた紛争になったのでは意味がありませんから、長期的に効果のあるような手段を取ったと考えられます。
なぜ争っているのか、その理由を把握して双方にメリットのあるような解決方法を、地元の霊たちの力も借りながら提案する。
これだけでマンガ1本書けますね。
道蓮
SHAMAN KINGレッドクリムゾンにて、現在の蓮については詳しく描かれています。
気になる方はぜひ【全4巻レビュー】『SHAMAN KINGレッドクリムゾン』が衝撃的だったのでまとめてみた!! を読んでみてください。
DAY AFTER MAIZEを要約
- 道家の資本で小さな家電メーカーを設立
- 中小企業のM&Aを繰り返して一大グループに成長
- 憎しみの連鎖を断ち切るために表舞台に立ち、社員の意識改革を行う
吸収合併を繰り返す理由
レッドクリムゾンでも「雷帝グループ」の代表として一流のビジネスマンとなっていることは明かされていましたが、なぜそんな巨大企業体を作り上げたのか?については今回初めて言及されました。
それは社員ひとりひとりの意識改革を行うためだったようです。
こちらも葉と同じく、具体的にどんな手段を用いて意識改革を実施し、それを憎しみの連鎖を断ち切ることに繋げてるのかまでは記されていません。
経営理念として「やったらやり返される」を掲げるのか、経営計画書のような社員手帳に記すのか、はたまた実際の仕事内容にまで落とし込むのか。
蓮の手腕が問われますね。
碓氷ホロケウ
ホロホロこと碓氷ホロケウ。
現在は本名の方で名乗っているようですね。
ホロホロもSHAMAN KINGレッドクリムゾンに登場しますので、気になる方はチェックしてみてください。
DAY AFTER MAIZEを要約
- 牧場経営をしている(借金に悩んでいる)
- その傍ら各国の環境整備に首を突っ込む(ボランティア)
- スピリット・オブ・レインはオパチョに預けた
さよなら五大精霊
牧場経営していることはレッドクリムゾンでも語られていましたが、同時に各国の環境問題にボランティアとして顔をだしているようです。
もっともDAY AFTER MAIZEによると「首を突っ込むというのが正しい。彼にボランティアという概念はない」とのことなので、各地でトラブルを起こしているのでしょう。
環境問題と一口に言っても、地球温暖化や海洋汚染、公害や災害・水害など多岐にわたります。
彼が得意とするのは、スピリット・オブ・レインを使役した水源問題の解決のようです。
しかしその五大精霊も、オパチョに預けているようですね。
チョコラブ・マクダネル
五人の戦士の中で、唯一続編で登場していないのがチョコラブ。
服役していることだけは分かっていましたが、具体的な活動内容は初めて明かされました。
DAY AFTER MAIZEを要約
- ギャング時代の罪を償うために服役中@アメリカ
- リゼルグの手引きでFBIからの依頼を受ける
- 吹きすさぶギャグは健在
リゼルグの手引き
服役中のチョコラブですが、リゼルグの手引きもあってFBIの捜査に協力しているようです。
「手引き」というくらいですから、社会との関りをもたせてシャーマンとしての力を活かす、そうやって社会の一員として生きていくため=チョコラブを救うために、リゼルグは彼を導いたと思われます。
ミックの鼻を生かした凶悪犯罪捜査によって、世のために貢献している様子。
しかしスピリット・オブ・ウィンドについて記載がないのが気になるところです。
リゼルグ・ダイゼル
SHAMAN KINGマルコスにて再登場したリゼルグ。
作中では以前と変わらない優しい性格ですが、今回明かされた内容によると非常に苛烈な面も持つようです。
この二面性はシャーマンキング本編のころからそうですね。
DAY AFTER MAIZEを要約
- 警察官→イギリス情報局秘密情報部(MI6)所属
- 100%の事件解決率を誇る
- X-LOWSにて特別顧問を務め戦争孤児の保護育成に携わる
世界平和に最も近い男
仕事としてMI6、プライベートでX-LOWSに所属しているため公私ともに平和のため奔走しているリゼルグ。
チョコラブを社会貢献させながら、自身と同じような境遇の孤児を保護し、葉と並んで危険な地域・仕事に自らを投じて生きるさまは、まさに「世界平和に最も近い男」と呼ぶに相応しいのではないでしょうか。
リゼルグも、これだけでマンガ1本書けちゃいますね。
五人の戦士の共通点
さて本記事タイトルでも盛大にネタバレしているわけですが、五人の戦士の共通した特徴は「世界平和のために行動している」という点です。
では何故全員が世界平和のために動いているのか?
それはシャーマンキング最終話でハオと葉たちが交わした約束を果たすためです。
ハオとの約束
僕が地上の人間共を減らしてやる意志に変わりはない
残された時間の中でお前たちがどう地上を変えるのか
少しの間 見守ってやるだけだ
引用:『シャーマンキング』最終廻「the Last Wards」より
具体的に「これが約束だ」という形では原作では明言されていませんが、あえてラストシーンから抜粋するならば上記がハオとの約束でしょう。
要するに「憎しみが憎しみが生む=人が人を殺める世の中を変える」こと。
これがGSコミューン内で、ハオと葉たちが交わした約束です。
ざっくり言ってしまえば、まさに世界平和。
だから五人の戦士はそれぞれがそれぞれのやり方で、世界平和のため突き進んでいるわけです。
おわりに
どうしようもない世の中を、それでもなんとかするしかない。
私たちの生きる世の中を投影した、シャーマンキングらしいテーマです。
葉の意志を継ぐ?花たちがどんな戦いを見せてくれるのか、楽しみに待ちましょう!
DAY AFTER MAIZEは下記のマガジンエッジで読めます。