四皇のひとりとして、圧倒的な実力を誇る赤髪のシャンクス。
戦闘シーンこそ描かれたことはありませんが、誰もが認める大海賊です。
そんなシャンクスですが、ONEPIECEを読み進めると一つの疑問が浮かびます。
「なんでシャンクスって、政府の人間からこんなに信頼されてるの?」
"四皇だから"では済まされない理由があると思うんですよね。
ということで今回はシャンクスがなぜ政府から信頼されているのか、そしてその正体に迫りたいと思います。
シャンクスのプロフィール
所属 | 赤髪海賊団 |
役職 | 大頭 |
異名 | "赤髪のシャンクス" |
懸賞金 | 不明 |
年齢 | 39歳 |
出身 | 西の海 |
第1巻でルフィ憧れの海賊として初登場。
あまり詳しくは描かれていませんが、幼いころはバギーといっしょにロジャー海賊団に見習いとして所属していました。
その頃には既に麦わら帽子を被っています。(第3巻第19話参照)
その後赤髪海賊団として独立し、鷹の目のミホークとしのぎを削りながら四皇へと上り詰めました。
白ひげとも対等に渡り合う実力者ですが、とても陽気でフレンドリー。
公式キャラクターブックである「VIVRE CARD」にはこう記述されています。
もし「海賊王」を、「この海で最も自由な者」と定義するなら、シャンクスこそ、その座に最も近い存在と言えるだろう。
引用:VIVRE CARD「シャンクス」より
政府側からの発言
それでは本題です。
まずは政府から"信頼されている"と思わせるセリフをみてみましょう。
①頂上戦争にてセンゴクより
構わん!!
お前なら…いい赤髪…
責任は私が取る
引用:ONEPIECE第580話"終戦"より
こちらは頂上戦争終結時の、当時海軍元帥であったセンゴクのセリフ。
頂上戦争で死亡した"白ひげ"と"エース"の「弔いはおれ達に任せてもらう」と発言したシャンクスに対するセンゴクの発言ですが、シャンクスを深く信頼している様子が読み取れます。
"お前なら"と言ったセンゴクは、いったいどんな気持ちだったんでしょうか。
②マリージョアにて五老星より
・今は「世界会議」ー立場上君は政治に関わるべきではないぞ
・君だから時間を取った
引用:ONEPIECE第907話"虚の玉座"より
こちらは、パンゲア城内「権力の間」にて五老星と接見したシャンクスに対する五老星のセリフです。
政治に関わるべきではないと釘を刺しておきながら、それでもシャンクスの話を聞こうとする五老星。
"君だから"というセリフに、やはり信頼されている様子が読み取れます。
いくらシャンクスが四皇だとはいっても、世界政府最高権力である彼らに簡単に接触できるものでしょうか?
むしろシャンクスは王下七武海でもない、言ってしまえば"ただの海賊"です。
それなのに政府からの信頼が厚いのは何故なのでしょう?
シャンクスが政府から信頼される理由
理由①歴史の全てを知っているから
最も大きな理由はこれではないでしょうか?
シャボンディ諸島で麦わらの一味と出会ったレイリーが、こんな発言をしています。
・ロビン「あなた達は900年前に始まる"空白の100年"に世界に何が起きたのかを知っているの!?」
・レイジー「…ああ知っている。我々は…歴史の全てを知った…」
引用:ONEPIECE第907話"黄猿上陸"より
そう、ロジャー海賊団はその旅路の果てに「歴史の全て」つまり「空白の100年に何が起きたか」を知ってしまったのです。
その当時、ロジャー海賊団にはシャンクスも所属していたはず。
当然シャンクスも同じように「歴史の全て」を知ったと予想されます。
となると、世界政府もシャンクスを下手に刺激するわけにはいきません。
世界政府が必死で隠そうとする「世界の真実」をシャンクスにバラされるわけにはいきませんからね。
シャンクスも今や四皇として、強大な影響力を持ってしまいました。
彼と世界政府の絶妙な力関係が読み取れます。
理由②麦わら帽子の継承者であるから
シャンクスが幼いころから所有していた麦わら帽子ですが、これはロジャーから受け継いだものです。(ONEPIECE『BLUE DEEP』参照)
61巻第603話では、レイリーと出会った当時のロジャーが麦わら帽子をかぶっている様子が描かれています。
これは憶測ですがシャンクスが麦わら帽子引き継いだ時点では、おそらく「歴史の全て」はまだ知らなかったはず。
そして世界の真実を知ったあと、その麦わら帽子の持つ重大な意味を知ったはずです。
突如現れた麦わら帽子!!なぜ聖地マリージョアに隠されたのか?という記事で考察したように、マリージョアでは何故か"麦わら帽子"が保管されています。
もちろんこの情報は世界政府としては非公開。
ここから読み取れることは、麦わら帽子が空白の100年をひも解くカギを握っているということ。
理由①にも通じますが、麦わら帽子の秘密を知るシャンクスには世界政府も慎重にならざるをえないのでしょう。
シャンクスの望み
シャンクスは、世界の秘密を知りながら海賊であることを選びました。
世界政府からは"今の世界を保つために"シャンクスの存在は必要だと思われているようですが、彼自身は世界の秘密が暴かれることを望んでいるのではないでしょうか?
それはシャンクスが白ひげと対峙した時のセリフから読み取れます。
・白ひげ「どんな敵にくれてやったんだその左腕…」
・シャンクス「"新しい時代"に懸けて来た…」
引用:ONEPIECE第434話"白ひげと赤髪"より
新しい時代=ルフィたち若い世代のこととも考えられますが、もうひとつの思いが隠されている気がしてなりません。
それは「新しい時代=世界の秘密が暴かれひっくり返った世界」です。
白ひげはその死に際に、「誰かが"ひとつなぎの大秘宝"を見つけた時世界はひっくり返る」と発言しました。
シャンクスはその左腕を犠牲にルフィを守り、さらに麦わら帽子を託しています。
白ひげの言葉を借りるなら「ルフィが数百年分の歴史を全て背負ってこの世界に戦いを挑む」ことを望んでいるのだと思います。
おわりに
「いやいや、ルフィに託さずシャンクスが自分でやったらいいじゃん!」という疑問も生まれましたが、レイリーは歴史の全てを知ったことに対して「急ぎすぎたのかもしれん…」と発言しています。
彼らではどうしようもできない、何かがあったのでしょう。
"空白の100年"や"ひとつなぎの大秘宝"に関しては少しずつ情報が明かされていますが、まだまだ秘密が多くありそうです。
シャンクスがどう物語に絡んでくるのか、見物ですね!
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